私は小児科医として長い間、赤ちゃんとその発育の診療に携わってきました。 赤ちゃんの成長にいつも驚かされながら、同時に親御さんの心配を肌で感じてきました。
自分もそうですが、親はいつまでたっても子どものことは心配なものです。 保育園に通えるか、小学校では友達ができるか、思春期は大丈夫か、就職はどうなる・・など。 いつも私は大人になった姿を思い浮かべながら診療してきました。
しかし、病院での診療では時間的な制約もあり、親御さんの心配ごとに十分に耳を傾けることはできませんでした。 今回、当院発達部門を開設するにあたり、私は親御さんのさまざまな心配に関する相談をお受けできるように考えました。 小児科ですが、あえて感染症診療や、ワクチン接種は行いません。 また、神経発達症(いわゆる発達障害)の専門機関ではないため、投薬などが必要な場合には専門機関へご紹介いたします。 お子さんの特性を見極め、何が不得意で、何が得意かを見極めて、 それぞれのお子さんの、これからの成長のお役に立つことができればと願っています。
大森 意索(おおもり いさく)
- 1988年
- 鳥取大学医学部卒業
- 1991年より
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新生児医療に従事
都立築地産院小児科を経て都立墨東病院新生児科に勤務 - 2023年3月まで
- 都立墨東病院病院周産期センター新生児科部長
- 専門・所属学会
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小児科学会専門医、臨床遺伝専門医、周産期新生児専門医
日本小児科学会、周産期新生児医学会、周産期成育医学会
人類遺伝学会、小児精神神経学会
今回、発育・発達部門の開設にあたり、左のロゴを使用することにしました。 ギリシャ神話ではブドウは豊かさの、またキリスト教では平和と恵みの象徴です。
豊かに実るためには、太陽の恵みを吸収する葉っぱも、自らを支える蔓の働きも大切です。また、一粒一粒の色が全部異なるのは、発育・発達の多様性と違いを表しています。 それぞれのお子さんの、成長と実り豊かな将来を願ってロゴとしました。